福祉施設FC本部への2500万円の損害賠償請求を棄却する判決(当方側の全面勝訴)を獲得
事例
福祉施設のフランチャイズ(FC)本部(フランチャイザー)であるクライアント企業様に対し、特定の加盟店(フランチャイジー)から、度重なる長時間のクレーム電話や過激な要求が行われるようになりました。本部の通常業務に支障をきたすほどの状況が続く中、さらに相手方代理人弁護士から内容証明郵便が届くに至りました。
その内容は、「本部の指導援助体制に不備があり、義務違反があった」と主張し、それを理由としたFC契約の解除、および損失等約2,500万円の損害賠償を求めるという極めて一方的かつ厳しいものでした。
本部としては、契約に基づき適切な指導・サポートを尽くしてきた自負があり、これ以上の理不尽な要求や不当な主張には到底承服できないことから、当事務所へご相談をいただき、代理人として交渉を開始しました。
解決策
内容証明が届く前からの相手方の過激な対応や経緯も踏まえ、安易な妥協はせず、任意の交渉段階から相手方の主張を全面的に争う毅然とした姿勢を明確にしました。交渉は決裂、相手方加盟店(フランチャイジー)から約2500万円の損害賠償請求訴訟を提起され、裁判は長期戦となりました。
1.当事者間のやり取りの内容の精査
FC本部が適切な指導を行っていたことを証明するため、膨大な量のチャット履歴やオンライン打合せの録画データを精査。日付、内容、頻度を時系列で整理し、加盟店からの相談に対し、迅速かつ適切なアドバイスを行っていた事実を抽出しました。
2.指導援助義務の限界点を法的に整理
指導援助は加盟店の経営成功を保証するものではなく、本部の持つノウハウを合理的な範囲で提供するものであるという法的観点から、当方の対応が義務の範囲を十分に満たしていたことを主張しました。
3.詳細な反証立証
加盟店側が「適切な指導がなかった」と主張する具体的なエピソードに対し、証拠(動画・ログ)を反訳書として提出し、相手方主張の矛盾を一つずつ丁寧に崩していきました。
結果
裁判所は当方の主張を全面的に認め、「指導援助義務の違反は認められない」として、加盟店側の請求を全て棄却する判決を下しました。これにより、2500万円及び遅延損害金の支払いを免れることができました。
【弁護士からのコメント】
フランチャイズビジネスにおいて、加盟店からの不当なクレームや「指導援助義務違反」の主張は、本部の信用や業務基盤を揺るがしかねない重大なリスクです。本事案のように、訴訟に至る前から過激な対応が見られるケースでは、初期段階から毅然とした態度を示し、客観的な証拠(指導実績や連絡の記録)を速やかに集めておくことが極めて重要です。長期戦の裁判とはなりましたが、一切妥協せず正当性を主張し続けたことが、全面勝訴という最善の結果につながりました。

