デザイン・WEB制作の法務
生成AIを利用した制作物において「著作権が発生するのか」「他社の権利を侵害していないか」という新しい法的課題が急増しています。
また、クライアントも制作物の権利関係がクリーンであることを強く求める傾向があり、権利関係の不備がSNS等で拡散されると法的制裁以上に企業のブランド価値が失墜します。未然にトラブルを防止する必要性が特に高い分野と言えます。
- 著作権法
- 取適法・フリーランス保護法
- 不正競争防止法・商標法
- 特定商取引法・個人情報保護法・景品表示法
デザイン・WEB制作における著作権法
デザインやWEB制作における著作権法は、単なる知識ではなく、ビジネス上のリスクを回避するための実践的な武器です。
実務においては、著作権等の権利関係を曖昧にすると、思わぬ法的トラブルに発展する可能性があります。
- 契約書の作成・リーガルチェック
- 知的財産権(著作権・商標)のコンプライアンス
- AI利用や法改正などの最新リスクの共有
取適法・フリーランス保護法への対応
デザイン・WEB制作業界の取引ルールは「下請法」から「取適法」への移行、フリーランス保護法によって変化しています。
汎用的なひな形では対応できない「多すぎる修正への対策」「納品後の保守範囲」「制作中止時のキャンセル料」など、制作会社や発注担当者が抑えておくべき実務上のポイントがあります。
- オーダーメイドの契約書作成・リーガルチェック
- 取適法、フリーランス保護法への準拠支援(社内の発注フローが違法になっていないか監査・改善)
不正競争防止法の対応
デザインやWEB制作において、不正競争防止は著作権法でカバーしきれない部分を防ぐための重要な法律です。
制作物の独自性の防衛やブランド価値の保護を目指します。
- 侵害調査・判定
- 警告書の作成及び送付
- 営業秘密を守るための社内規定、NDAの整備
商標法の対応
ロゴデザイン等の侵害、サービス・ドメイン等の重複など、商標法のトラブルは損害額が大きくなりやすいという特徴があります。
クライアント(発注者)は商標チェックもしてくれるはずと思い、制作側は商標調査は専門外と考える傾向があります。未然にトラブルの芽を摘むことが最も重要です。
- 商標調査・侵害判定
- 契約書作成・リーガルチェック
- 警告状への対応
- 差し止め・損害賠償請求
特定の制作物に関わる法律
WEBサイトやデザイン制作において、コンテンツや業種に応じて適用される法律は変わります。これらは著作権法や商標法といった法律に加えて、特定のルールを守らないと行政処分等を受ける可能性がある非常に実務的な法律分野です。
バナー制作、ランディングページ、SNSキャンペーン、通信販売(ECサイト)などで特に重要です。
- 景品表示法の対応
- 健康増進法・薬機法の対応
- 特定商取引法・電子契約法
債権回収
デザイン・WEB制作の現場では「納品したのに連絡が取れない」「理由のない検収拒否で支払いが滞る」「質が悪い」といったトラブルがあります。未払い報酬の回収においては、法的手続きを駆使して回収の実現性を最大化するサポートを行います。
- 内容証明郵便による督促
- 民事調停・支払督促・少額訴訟
- 強制執行
誹謗中傷対策
デザイン・WEB業界において、SNSやレビューサイトでの誹謗中傷はビジネスに直結する甚大な被害をもたらします。
改正プロバイダ法が「情報流通プラットフォーム対処法(情規法)に名称変更され、大規模SNS等に対して手続きが迅速化されました。
悪意のある投稿等から企業の名誉を守ります。
- 口コミ対策
- 削除請求
- 損害賠償請求
解決事例・実績
Case1
クオリティ不足を理由とした支払い拒否から勝訴的和解による回収
化粧品等の商品デザイン一式を受託し、納品を完了したところ、相手方から「期待していたクオリティに達していない」という主観的な理由を盾に報酬の支払いを拒否。
その後、再三の督促にも応じず音信不通の状態となりました。
解決策
1.法的手続きの迅速な着手
依頼者の意向でまずは「支払督促」を申し立て、相手方の反応を確認。
相手方が異議を申し立てたため、通常訴訟に移行しました。
2.実効性のある証拠精査
訴訟期日において、当方側は商品の品質・クオリティに問題がないことを主張立証。
当初は、相手方は商品の欠陥を主張していましたが、次第に支払いが困難であることを主張し始めました。当方側は相手方の過去3年分の決算書を任意開示させ、財務状況を分析しました。
3.戦略的妥協と回収の確実化
決算書を精査したところ、将来的な収益性が見込めず、倒産のリスクがあると判断。
判決まで争うよりも、確実に支払いが可能な金額・スケジュールでの和解を提案しました。
結果
相手方が支払える限界値を見極めたうえでの分割払いによる和解が成立。最終的に、提案した金額を全額回収しました。
Case2
勝訴判決後の弁護士会照会を利用し、預金差押えによる回収を実現
クライアント(WEB制作会社)は、WEBサイトの構築を完了し、納品しましたが、相手方企業は理由なく支払いを拒絶。交渉による解決が困難と判断し、即座に訴訟を提起しました。裁判では当方の主張が全面的に認められ、無事に勝訴判決を得ることができましたが、判決が出ても任意の支払はなされませんでした。
解決策
1.23条照会による口座特定
判決後、直ちに弁護士会照会(弁護士法23条の2)制度を活用。
相手方の本店所在地付近にある複数の金融機関に対し、口座の有無や残高について照会を行いました。
2.預金債権の差押え
照会の結果、一定額の預貯金が存在する口座を特定。
間を置かず裁判所へ債権差押命令を申し立て、直接回収する手続きを取りました。
結果
債権差押え手続により、未払の制作代金および遅延損害金を回収することに成功しました。

まずはお気軽に
無料相談にお越しください









